食虫植物!種類や育て方って?一度は栽培してみたくなる不思議な魅力をご紹介!
2018/09/11
最近、食虫植物が摩訶不思議な植物として注目されているようです。誰しも一度は栽培してみたいと思いますもんね^^
私も子供の頃、食虫植物の一種、ハエトリソウをホームセンターの園芸売り場で見つけて思わず購入し、栽培したことがありますが、すぐ枯らしてしまったという悲しい記憶があります。
そこで、再び食虫植物がブームの兆しを見せている今、今度こそ枯らさないように栽培できるよう、改めて食虫植物の種類や育て方を見直しつつ、食虫植物の魅力をご紹介したいと思います。
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目次
食虫植物とは
食虫植物とは、植物でありながら昆虫などの小動物を捕まえて消化し、自らの養分としてしまう植物です。食肉(肉食)植物などとも呼ばれます。
食虫植物が生育する環境は痩せた土壌で、生育に必要な窒素やリンなどの栄養素が根からの吸収だけでは不十分なため、虫を捕獲して不足分を補うべく独自の進化を遂げて、強烈な個性を持った姿となりました。
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食虫植物の種類
食虫植物はさまざまなタイプに進化してきました。それらには、壺のような形状の葉に獲物を落とし込む「落とし穴方式」、先端に粘液を分泌する毛を多数付け、そこに獲物を貼り付けて捕獲する「粘着方式」、二枚貝のような葉を開いて待ち構え、そこに虫がとまったことを感知すると葉を閉じて捕獲する「挟み込み方式」などがあります。では代表的な食虫植物をご紹介いたします。
ハエトリソウ(ハエトリグサ)
ハエトリソウは2枚貝のような開閉ができる葉を持つ挟み込み式の食虫植物であり、食虫植物といえばまず多くの人が連想する食虫植物の代名詞的存在ではないでしょうか。
フラワーショップで見かけるのは小鉢に一株ずつ植えられていて可愛いものですが、自然界では生育条件が合致した土地に群生しているんでしょうね。(実際に見たことはありませんが) しかしこれだけ群生しているとなんとも言えない不思議な光景です。昆虫にとっては危険地帯でしかないでしょうが。
ハエトリソウも1種類ではなく、葉が赤いもの、葉のフチのギザギザのパターン違いなど様々な品種があるって知ってました?
ウツボカズラ
ウツボカズラは、袋型の葉を形成し、その中に虫を誘引する落とし穴式の食虫植物です。
ウツボカズラも園芸店などで見かけるものは、吊り鉢に植えられてコンパクトに仕立てられていますが、生育条件が合うとかなりの大株となります。
袋が赤っぽいものや緑のものなど、ウツボカズラにも様々な品種があります。
サラセニア
サラセニアも袋型の葉を形成し、その中に虫を落とし込む落とし穴式の食虫植物です。葉のフチが赤く染まり花のようにも見えます。
ムシトリスミレ
ムシトリスミレは葉の表面にせん毛を持ち、そこからベタベタした粘液を分泌し、とまった虫を捕獲するという粘着式の食虫植物です。
花もまさにスミレそのものの美しさですし、食虫植物独特の奇抜な姿でもないので、一見普通の植物かと思ってしまいますが、実は食虫植物だったというカモフラージュ型です。
モウセンゴケ
モウセンゴケは多数の毛の先端に粘着性の分泌液の玉を付け、そこにとまった虫を捕獲する粘着式の食虫植物です。
一見、朝露をたたえたような瑞々しさで思わず触りたくなってしまう衝動に駆られますが、実は昆虫にとっては超危険な、一度触れたら逃げられない恐怖の粘着液なのです。
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食虫植物の育て方
食虫植物を元気に栽培するためには、まず第一に原産地の環境を知ることが大事です。では、それぞれの食虫植物の育て方を解説させていただきます。
ハエトリソウ(ハエトリグサ)
ハエトリソウは肥料分の少ない湿地帯に適応するように進化してきた植物です。なので、冷たい地下水が常に流れている環境に生育してきました。そこで水やりは毎朝頭からかけてあげるか、受け皿に水を貯めてあげる(腰水と言います)ようにします。注意点は、腰水の場合、水が温まらないように毎朝冷たい水に取り替えてあげることです。また、ハエトリソウは日照を好みます。とは言え、終日直射日光を浴びさせるのは浴びすぎになってしまうので、午前中だけ日の当たる場所で管理するのがいいでしょう。それと寒さには強いので、外に出しっぱなしでも大丈夫です。
注意点は、私も犯した失敗ですが、「興味本位で葉を触って開閉させるのはやめましょう」ということです。というのも、1枚の葉が開閉できるのは4~5回くらいのようで、そのくらい開閉を繰り返すと、その葉は枯れてしまいます。なので、葉を開閉させ過ぎると植物自体の寿命も早く尽きてしまいます。つい触りたくなってはしまいますが、そこはグッと我慢しましょう。
ウツボカズラ
ウツボカズラの仲間は熱帯原産なので、寒さはとても苦手です。なので、冬期は室内に取り込んであげましょう。それと肥料を与えすぎると植物が虫を捕らえなくても栄養分が補給できると思って袋型の葉を形成しなくなってくるので、肥料はあまり与えないほうがいいでしょう。また、袋型の葉を長持ちさせるには袋の中に常に水が溜まっている状態にしてあげることです。ですので、水やりは頭からしっかり与えてください。日照については、直射日光では強すぎますが、明るい日陰くらいの場所で管理してあげると良いでしょう。
それと、ウツボカズラも袋型の葉が形成される前にいじりすぎると、袋型の葉が形成されにくくなってしまう傾向があるので、こちらも触りたい衝動は我慢してください。袋型の葉がつきやすくなる条件は、高温、湿度、適度な明るさ、そしてあまり肥料を与えないことです。
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モウセンゴケ
モウセンゴケは原産地がアフリカなど熱帯産で寒さに弱い品種と、日本にも自生している耐寒性を備えた品種とがあり、耐寒性を持った品種は屋外での冬越しも可能です。また、モウセンゴケは食虫植物の中でも特に水切れには弱いので、水を切らさないようにすることが何より大切です。それには、毎日欠かさずに水やりができればそれが一番なのですが、難しいようであれば、受け皿に水を貯めて腰水管理をするのがいいでしょう。モウセンゴケも他の食虫植物同様、日照を好みますので、1日中とは言わなくても、午前中くらいまでは日の当たる場所で管理してほしいものです。
葉の先端のせん毛に粘着性の液体を分泌するモウセンゴケは、食虫植物の中でもコバエなどがくっつきやすく、分泌液は虫をおびき寄せるはたらきもするので、室内で管理していると想定外に虫が捕獲され過ぎて見栄えが悪くなってしまうかも。そのため、意識的に屋外に置いている方もいらしゃるようです。なので肥料もあえて与える必要はありません。
食虫植物と言っても、実際に虫を捕獲したところを見る機会は意外に少ないものですが、食虫植物本来の虫を捕獲した状態を観察したいのであれば、モウセンゴケは最適と言えるでしょう。
食虫植物を鑑賞できる植物園
様々な食虫植物を鑑賞できる植物園というのも実はそうは多くありません。では今回ご紹介した食虫植物をどこで見てきたかをお伝えしますと、それは、「はこね湿生花園」になります。
とは言っても、通年鑑賞できるわけではなく、「食虫植物展」ということで、
2018年7月21日(土)~9月9日(日)
の期間を区切っての開催となります。なので食虫植物にご興味があるようでしたら、もう開催期間終了目前となっておりますのではこね湿生園へお急ぎいただければと思います。ハエトリグサの群生、ウツボカズラの特大株、中々見る機会のない世界各地の食虫植物など、100種700点を鑑賞できますのでこれは一見の価値ありです。
もちろん食虫植物の即売もしていましたので、手に入れるチャンスでもあります。ちなみに、売店は植物関係だけでなく箱根寄せ木細工など、何気に品揃えが充実してました。
- はこね湿生花園 ホームページ:http://hakonekanko.com/
所在地:神奈川県足柄下郡箱根町仙石原817番地
入園時間:9:00~17:00(最終入園:16:30)
入園料:大人 700円 小学生 400円
駐車場:無料(乗用車100台)
食虫植物を鑑賞したくても、大抵の植物園は期間限定になってしまうので、情報を見逃さないように気をつけておかないといけないんですよね。
そんな中、関東で開園期間中はいつでも食虫植物を鑑賞できるスポットを探したところ、見つけたのがこちら、
- 成東・東金食虫植物群落(なるとう・とうがねしゅくちゅうしょくぶつぐんらく) 情報元:https://www.jalan.net/kankou/spt_12404ac2100116182/
所在地:千葉県山武市島字畑田464-8
営業時間:開館:4月~8月 9:00~16:00 毎日
開園:日土祝 9月~10月 10:00~15:00
料金:無料
こちらも食虫植物が気になる方には要チェックです。ただ駐車場は無料ですが、6台分しかないのでタイミングが悪いと埋まってるかもしれません。東金線成東駅からバスで5分なので、公共交通機関を利用するのも手かもしれません。
夏休み時期であれば食虫植物展をあちこちの植物園で開催していますが、常時食虫植物を鑑賞できるところとなると、関東ではかなり少ないというのが実情のようです。
食虫植物を販売しているところ
食虫植物を直接購入するとなると、はこね湿生花園のような植物園での食虫植物展を狙うか、園芸店でタイミングよく売っているのを見つけたときに購入するかくらいしかチャンスはありません。要は、食虫植物を販売しているところって意外とないんです。なので、ほしい品種を購入するならやはり通販ショップで購入するというのが確実で、手間いらずでしょう。本当は自分の目で確かめて購入したいところではありますが。
ということで、食虫植物を専門に扱い、通販で購入できる農園を探しましたのでお伝えします。
- 山田食虫植物農園 http://ys-exotics.com/
- ヒーローズ ピッチャー プランツ http://hiros-pitcherplants.com/
山田食虫植物園は、食虫植物全般を扱うオンライン販売専門ショップです。専門店だけあって、希少種も販売しています。
所在地:山梨県北杜市大泉町西井出4856
電話:050-3708-9807
営業時間:10:00~4:00
定休:日・祝日
ヒーローズ ピッチャー プランツは、ウツボカズラ(ネペンテス)を中心とした食虫植物専門ショップ。質の良いウツボカズラを手に入れたいのであれば外せませんね。また、こちらの農園は直売にも対応してくれるとのことですので、山梨県八ヶ岳近辺に行った折に立ち寄ってみるのもいいですね。ただ、訪問前には事前連絡要です。
おわりに
食虫植物と言われるとつい、虫を与えたり、触ってみたくなってしまいがちですが、植物にしてみればそれはおせっかい以外の何物でもありません。かえって、静かに見守り、余計な手をかけすぎないことが長持ちさせるコツではないでしょうか。それぞれの食虫植物の生育環境の合わせた置き場所や、水やりなどを心がければ手軽に栽培できそうです。
私も一度は何も予備知識なく栽培して枯らしてしまった食虫植物ですが、あれは恐らく葉を閉じさせようといじくり過ぎたのが原因だと思います。今度はそんなヘマをやらかすことないよう、もう一回改めて挑戦してみたいと思います。
あなたも育て方のちょっとした注意事項に留意して、魅惑的な食虫植物を栽培してみませんか?
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