酸素欠乏・硫化水素危険作業主任技術者技能講習受講レビュー(実技編) 受講内容や注意点は?
2018/03/02
この記事でも先日から受講している「酸素欠乏・硫化水素危険作業主任技術者技能講習」の様子を引き続きお伝えします。
早くも2日の学科講習を終え、学科試験には多分合格していると思うのですが、一抹の不安を抱えつつ、実技講習のレビューに移ります。
学科講習のレビューはこちらをご覧ください^^
>>酸素欠乏・硫化水素危険作業主任技術者技能講習受講レビュー(学科編)
電気工事士の資格試験などでは、学科試験に合格した者のみ実技試験を受験できるのですが、技能講習の場合は学科試験が合格したかどうかわからないうちに実技の講習もやっちゃうんです。
学科の結果がもしものときはどういう扱いになるのか気になります・・・
ただ、一番の不安は、学科の試験にちゃんと合格しているのだろうか? ということよりも、今日1日で、実技で教わった「内容を覚えて」「実技試験に合格できるか?」の方が大きいです。記憶力がとっても低下しているアラフィフの私としては^^
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酸素欠乏・硫化水素危険作業主任技術者技能講習の実技講習の内容とは?
さて、私が受講した神奈川県の場合ですと、実技の講習内容は、
午前:酸素及び硫化水素の測定法を学び、続いて試験。
昼食(昼休み)
午後:救急蘇生法を学び、続いて試験。
昼食(昼休み)
午後:救急蘇生法を学び、続いて試験。
という流れになります。
なので、学科の講習に比べて、終了予定時刻は16時20分と早いのですが、時間密度が濃くなるといいますか、緊張感と集中力の必要性は相当なものがあります(汗)
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実技講習の雰囲気や1日の流れは?
学科の講習時は、遅刻しないようにと思うあまり開始30分前に到着したところ、まだ受講生はほとんど来てなくて、とても手持ち無沙汰で「早く来すぎた!」と後悔しました。なので、実技講習は開始10分前に到着するようにしたところ・・・
受付を済ませ教室に入室すると、なんと席は1つしか空いていませんでした!
私が一番最後の到着だったようで^^ 皆さん、真面目でいらっしゃいますね~
メンバー的には、10名1班でそれが2班の計20名での講習でした。実技は個別の試験で時間が掛かりますし、測定器などもそんなに沢山は用意できないでしょうからそれくらいが妥当なんでしょう。学科時の100名くらいの講習に比べ、小じんまりとしています。
まず、受講前にトイレを済ませ(これ必須w)着席すると、私たちA班の机の上には硫化水素測定機器が、他方B班の机の上には酸素濃度測定器が既に置いてありました。
そしていよいよ開始時刻になり、講師の先生の説明に入ります。
まずは今日1日の流れについて。
それによると、午前中は、前半後半に別れて各班でそれぞれ酸欠測定と硫化水素測定を学び、後半で交代する流れ。
なので、先生も酸欠担当の先生と、硫化水素担当の先生の2名がいらっしゃって同時進行する形。
そしてその後、それぞれの試験となります。
ということで、時間的な余裕ははっきり言って「ない」です! 要はのんびりしてる暇なんてなくて、集中して短時間で覚えないとヤバイってことです。アラフィフで記憶力がとっても悪くなっている私にとって、不安は増すばかりです。
ちなみに、今日のメンバーの顔触れをざっと見た感じ、20~30代くらいの若い世代が過半数、私と同年代か、もう少し上の世代は少数でした。
講習内容レビュー
実技講習は、初日にテキストと一緒に渡された、A4両面コピーの「酸素濃度測定機器の取り扱いおよび手順書」と「検知管方式による硫化水素測定の手順」に基づいて進められます。内容はネタバレさせてしまっていいものか分からないので、ここでは控えさせていただきますが、そこには手順の説明と、そのとき声に出す「セリフ」が書いてあります。
例えば、
手順1:検知管取付け口のしめ付けを確認する ⇒「しめつけよし」
のように^^
これを、硫化水素濃度測定でいえば、測定器の点検⇒サンプリングおよび測定⇒測定終了までの流れを声に出しながら行えるようにし、
酸素濃度測定でいえば、測定器の点検と調整⇒結合部・ホース・吸気ポンプの点検⇒サンプリング及び測定⇒測定終了までの流れを行えるようにするわけです。
もちろん手順書を見ないで!
いやぁ、久々に超集中しましたw 40代前半くらいまでは、4~5回くらい暗唱すれば覚えられたと思うのですが、今回は何度暗唱しても自己嫌悪に陥るくらい流れが頭に入ってきませんでした。
こんなことなら、講習初日に手順書をもらった時点でちゃんと見て覚えておけば良かったと猛烈に後悔しましたね。まぁ、若い方だったら苦も無く覚えられるのでしょうが、アラフィフ世代の方で、この手の技能講習を受講される方は、事前に覚えておくことをオススメしますw
測定試験のやり方は?
そして一連の講習が終わり、いよいよドキドキの試験です。時間もあまりないので、試験のやり方は、一人終わり切ってから次の人ではなく、前の人がある程度進んだら、かぶせて次の人が始めるというやり方。
つまり、トップバッターの人は完璧に暗記してないといけませんが、2番手以降は、前の人が言ったセリフを聞けるので若干有利(になるようにしてるんでしょうね)。
はっきり言って落とすための試験じゃありませんから、多少の「ど忘れ」があっても、そこは温情がありますので過度に心配する必要はありませんでしたよ。
私もトップバッターだったら完璧に行える自信はありませんでしたが、順番的に真ん中くらいだったんで、先に試験した人や直前の方の様子を確認できたのでなんとかなりましたw
受講者も知らない者同志ではありますが、誰かがセリフを抜かすと他の誰かが咳払いなどして「忘れてますよ」の合図を出したりと、友情めいたものが芽生えていました^^
実は私も午後の心肺蘇生法の試験では、その友情に助けられた一人です!
とはいうものの、やはりちゃんと間違わないでやり遂げるには、しっかり流れを暗記することが必須なので緊張もするし、集中力も必要。ですが真剣に受講すればなんとかなるもんですw
ということで、結局午前のカリキュラムである、酸素濃度測定と硫化水素測定の試験まで終えたのは12時30分くらいで、予定を30分くらいオーバーしてしまいました。
心肺蘇生法の実技講習の様子は?
さてさて、昼食を挟みまして、午後は心肺蘇生法の実技講習及び、試験です。午後の開始時間は、午前が押したせいか、13時20分からということでした。
心肺蘇生法の内容はといいますと、人が倒れているという想定で、観察⇒胸骨圧迫(心臓マッサージ)⇒人工呼吸⇒AEDによる電気ショックという流れを、午前中と同じように、各動作の都度セリフを交えて手順書を見ないで行えるようにします。
心肺蘇生の方も、10名1班で2班に分かれての教育です。なので、講師の先生も2名いらっしゃいました。
ちなみに、1名の方はちょこまかと忙しそうに動き回って準備していたので、てっきり初めはスタッフのおばさんかと思ったら、その方が先生の一人でしたw 往々にして女性の講師って厳しい傾向があるんで、今回はどうかな?と心配だったんですが、とても気さくな方だったのでよかったです。
もうおひと方は、ちょっとお国なまりがある初老のオジサンw 口うるさい印象でしたが、それは熱意の表れ。とても親身になって教えていただけました^^
教育の流れとして、最初に講師の先生が、分かりやすく、時には笑いを交えて実演してくれるんで簡単そうなんですが、いざ自分でやろうとすると、やはりそう簡単じゃありません。
私ももちろん、お人形相手に、胸骨圧迫や人工呼吸を練習しましたが、どうも胸骨圧迫する位置が自分では心臓の真上を推しているつもりでも、若干ずれていたらしく(どこをどのくらいの強さで押したかかがわかるセンサーが付いてます)、先生に「それじゃぁ、肋骨がボキボキに折れてるよw」と笑われてしまいました。
ある若手の受講者さんなどは、私以上にどうしても胸骨圧迫のコツがわからず、見かねた先生が、マンツーマンで手取り足取り教えてあげていましたw
そんなこんなで、先生の実演の後、全員が一人ずつ通しで練習をして先生にダメ出しされた後、いよいよ試験開始です。
いやぁ、これまた緊張しましたね。私も案の定、セリフを1か所忘れてしまいそうになりましたが、他のメンバーさんが出してくれた合図のお陰で気付くことができました。感謝感謝です!!
ということで、おそらく出席メンバー20名、めでたく全員合格となったんじゃないかな(たぶんw)
実技、学科ともめでたく合格のあかつきには、2週間後くらいに資格証が発行・送付されるそうですので楽しみに待ちたいと思います。
余談ですが、今回の講習で使用した蘇生訓練用の人形は「男性」でした。でもこれが女性の人形だったらもっと学びが多かったんじゃないかと思ったんですよね。
いや、下心がないとは言い切れませんが^^、そうではなく、女性の胸の膨らみを避けて胸骨圧迫を行う方法、AEDのパッドを貼る位置などを実地訓練できたんじゃないかと。
ぜひ1体は女性型人形を導入していただけるといいんですけどね^^
それはともかく、ご参考までに、心肺蘇生のやり方とAEDの使い方の動画をご覧ください。
私たちが受講した内容もほぼこの動画と同じ内容です。
ただ、見るとやるとは大違い。
万が一、心肺停止状態の人を目の当たりにしたとき、一度でもこうして大勢の面前で、胸骨圧迫(心臓マッサージ)やAEDを実際に使っておくことは、行動につながる自信が得られると思います。
まとめ
今回、私は会社指示での受講でしたが、中には自費で受講されている方もいたかと思います。いずれにしても、この講習を受けるということは、人命救助に関わる責任のある資格を取得するということです。やはり受講者さんを見渡しても、みなさん志の高い方ばかりに見受けられました。酸素濃度測定や・硫化水素濃度の測定自体はそうそう行う機会はないかもしれませんが、危険場所の知識を得る意味は大きいですし、心肺蘇生法の技術として、胸骨圧迫・人工呼吸なんてのも意外と思うようにはできません。
AEDも誰でも使える設計とは言え、練習したことがあるかないかではいざという時の動きに差が出てくると思います。
ということで、酸素欠乏・硫化水素危険作業主任技術者技能講習は誰もが受講して損はない、時には他の人の命を救うことができる知識・技術だと思います。
もしあなたも興味を持ちましたら、受講してみるのも悪くはないと思います。ただし、試験の時はかなり緊張するかもしれませんのでそのつもりで^^
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